観音百籤

皆さんは新年など、おみくじって引かれますか
私は引きません
正式なおみくじの姿って、御存知でしょうか
① まず、僧侶に悩み事などをお話します。
② 聞き終えた僧侶が、おみくじを引きます。
③ 僧侶が、おみくじを基に教えを授けます。
つまり僧侶の特別な力を借りて、悩みの解決策を探す…それがおみくじの本来の姿なのです
(僧侶❓❓ って思われた方、後でそこは話します)
どんどん簡略化されて、勝手に引いてね、ってなってしまっているのが今のおみくじの姿
それに、凶を減らして吉を増やしている場合も多く、こうなると何がなんだかわかりません
重要なところが欠けてしまっている気がします
なので、私は引きません…
さて、写真のものを見たことがありますか
あるよ!って方はきっと中国やシンガポールに旅行の経験がある方かもしれません
これは『観音百籤』といいまして、これが元来のおみくじの姿なのです
私はこれを活用した占いもやっていましたが、日本では、これを占いなどに使われる方はほとんど居られないのではないでしょうか
(というより持っている方がほぼ皆無かと…)
大吉・吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・凶と、7種類に相当する籤が合計100本入っています
それぞれ対応する漢詩があって、それを読み解くことで、僧侶は教えを授けるわけです
漢詩❓❓❓と不思議に思われる方も居られるかと思います
皆さんが多く目にするのは和歌の書かれたおみくじではないでしょうか
あれは明治時代に神仏分離で生まれたもの
そして、神社のおみくじは歴史は浅いのです
元来の歴史あるおみくじは、お寺にあって個々に漢詩が対応しているものなのです
ちなみに、本来おみくじで悪い結果が出ても、それは失敗に直結するものではありません
あくまで、目的を達成するためには努力が必要になるでしょう…ということなのです